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国民生活金融公庫が駄目でした。よって出資を受けたいのですが?! 

「国民生活金融公庫から開業融資を断られました。だから、出資を受けたいのですが?出資をうけるにはどうすればよいのですか?」

 まれにこういうご相談を受けます。
 ちょっと・・・ですよね(困)。


 全く投資を受けることが出来ない、と言うわけではありませんが、ITバブル時代のような投資ブームは終わりました。

 ITバブルといえば・・・、
 当時、


 「初年度の売上目標は約10億円です。3年後には30億円の売上になります。そうしたら株式を公開します。5年後には100億企業にするつもりです。事業資金として2億円必要です。どこかベンチャーキャピタルを紹介していただけませんか?」


 こういう相談はITバブル時代には本当に多かったものです。最近はほとんどなくなりましたが、まだたまにこういう方がいらっしゃいます。

 確かに、新聞や専門雑誌等では「投資」についての特集が掲載されています。 
 
 しかし、ベンチャーキャピタルの方から実際にお話を伺うと、


      「以前のような投資が実行されることは少なくなった」


そうです。

 審査のハードルも高くなっていますし、やはり"株式公開"ができるレベルの高度な技術やサービスを有している企業(レイターステージ)が審査の対象です。

 だからと言って、アーリーステージの会社が絶対無理だということではありません。


 もしどうしても、「投資」を検討するなら、まずは「中小企業投資育成株式会社(通称"投育社")」に打診してみましょう。だけど、基本的には、実績がなくては無理です。よって創業者には難しいでしょう。

 「投育社」とはもともと政府出資によって作られた機関であり、中小・ベンチャー企業の"育成"を一つの目的とし、民間の『ベンチャーキャピタルほど、"株式公開"にこだわりません。しかしながら、当然、株式公開できるモデルが必要だと思います。

 また、投資先は必ずしも高度な技術をもったベンチャー企業ばかりではありません。

 よって、中小・ベンチャー企業が「投資」を検討する場合、民間ベンチャーキャピタルばかりでなく、「投育社」も同時に検討すべきでしょう。


<用語説明>
・ベンチャーキャピタル
 ベンチャー企業が直面する資金需要に対し、新株発行やワラント債・転換社債等の発行の引受けによりベンチャー企業への資金提供を行う投資会社(投資集団)のことを指します。

・中小企業投資育成株式会社
 「中小企業投資育成株式会社」とは、中小企業の自己資本の充実とその健全な成長発展を支援するため、1963年に「中小企業投資育成株式会社法」に基づき東京、名古屋および大阪に設立された政策実施機関です。



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